イエウールが無料で使えるのは、あなたが支払うべき費用を不動産会社が広告費として負担しているからです。
便利な一括査定の裏側には、不動産会社間の過当競争というデメリットも存在します。
この記事では、イエウールの仕組みから、「怖い」と言われる理由、そして不動産売却で損をしないための賢い使い方まで、宅建士が詳しく解説します。
- イエウールが無料で利用できる仕組み
- 「怖い」「しつこい」と言われる3つの理由
- 不動産売却で損しないための賢い使い方
- 安心して利用するための注意点
イエウールが無料で使える仕組みの全体像

あなたがイエウールを無料で使えるのは、サービスに登録している不動産会社が広告宣伝費を負担しているからです。
この仕組みによって、あなたは一度の手間で複数の不動産会社へ査定を依頼できるという利便性を得られます。
一方で、不動産会社同士の競争が激しくなるという側面も持ち合わせています。
この仕組みの全体像を理解することが、サービスを賢く利用するための第一歩となります。
利用者・イエウール・不動産会社の三者関係
このサービスは、「あなた(利用者)」「イエウール(サイト運営会社)」「不動産会社」という三者の関係で成り立っています。
あなたが物件情報を入力すると、イエウールがその情報を提携する不動産会社へ提供します。
不動産会社はイエウールからあなたの情報を得る代わりに、広告費を支払うという流れです。
あなたと不動産会社を繋ぐ仲介役をイエウールが担っていると考えると分かりやすいです。
この三者関係があるため、あなたは費用を支払うことなく査定サービスを受けられます。
不動産会社が広告費を支払うビジネスモデル
イエウールのビジネスモデルは、不動産会社からの広告収入で成立しています。
不動産会社は、あなたからの査定依頼を1件受け取るごとに、約15,000円の広告費をイエウールの運営会社に支払います。
不動産会社にとって、自社だけで広告宣伝を行い、売却を希望する顧客を見つけるのは簡単ではありません。
そこで、高い集客力を持つイエウールにお金を払い、見込み顧客の情報を得ているのです。
不動産会社が費用を負担する仕組みが、あなたが無料で利用できる理由です。
運営会社は東証スタンダード上場の株式会社Speee
イエウールを運営しているのは、株式会社Speeeという東証スタンダード市場に上場している企業です。
上場企業は厳しい審査基準をクリアしており、社会的な信用度が高いといえます。
個人情報の取り扱いや法令順守に対する体制も整っているため、運営会社の信頼性については心配する必要は少ないです。
| 会社名 | 株式会社Speee |
|---|---|
| 設立 | 2007年11月29日 |
| 所在地 | 東京都港区六本木 |
| 上場市場 | 東証スタンダード(証券コード:4499) |
運営会社がしっかりしているという点は、サービスを利用する上での一つの安心材料になります。
メリットは複数社を手間なく比較できる点
この仕組みがもたらす最大のメリットは、一度の簡単な情報入力で、複数の不動産会社へまとめて査定を依頼できる点にあります。
通常であれば、一社一社自分で不動産会社を探し、連絡して査定を依頼するという手間がかかります。
イエウールを使えば、その手間を大幅に省くことが可能です。
特に、対応している不動産会社を探すのが難しい地方の物件を売却したい場合に、地元の会社と接点を持つきっかけとして役立ちます。
デメリットは不動産会社間の過当競争による弊害
一方で、不動産会社が広告費を支払う仕組みは、不動産会社間の過当競争というデメリットも生み出します。
不動産会社は1件あたり約15,000円という安くない費用を支払っているため、その投資を回収して利益を出すことに必死になります。
その結果、あなたの気を引くために相場よりも高すぎる査定額を提示したり、契約を取り付けようと何度も電話をかけてきたりするケースが出てくるのです。
この不動産会社同士の競争こそが、「怖い」「しつこい」といった評判につながる根本的な原因となっています。
もし、その他の不動産一括査定サイトも含めて幅広い候補から検討したいという場合は、以下の記事が参考になります。

イエウールが「怖い・怪しい」と言われる3つの理由

イエウールが「怖い」「怪しい」と感じられる背景には、無料で使える便利なサービスの裏側にある、不動産会社間の過当競争という仕組みがあります。
不動産会社は1件の査定情報にかなりの金額の広告費を支払っているため、その投資を回収しようと必死になるのです。
この競争が、利用者にとって3つの大きなデメリットを生み出しています。
これから、その具体的な理由を一つずつ解説していきます。
イエウールだけではなく、どの不動産一括査定サイトも、不動産会社にいくら課金しているかを明らかにしていません。しかし不動産会社がネット上に書き込んでいる口コミなどでは、おおよそ1万円~1万8000円くらいと考えてよいでしょう。
理由1-相場とかけ離れた高すぎる査定額(高預かり)
「高預かり」とは、不動産会社が媒介契約を結びたいがために、売れる見込みのない高額な査定額を提示する手口を指します。
多くの会社の中から選んでもらうための戦略ですが、後から「この金額では売れない」と大幅な値下げを迫られるケースが多く、売却が長期化する原因となります。
実際にイエウールを利用したケースでは、提示された査定額に最大で2倍もの差が出た事例も報告されています。
数百万円、物件によっては1,000万円以上の差がつくこともあり、どの数字を信じれば良いのか分からなくなってしまうのも無理はありません。
やはり、他社と比べて異様な高額(100万円差があるなんて!)を提示してくる不動産会社には注意が必要です!中には、とりあえず高額査定で仲介の契約を交わし、いざ物件を売り出した後になってから「この金額では売るのが厳しいですね。なかなか難しいですよ~」と、必要以上に値下げを勧めて売買契約を急がせようとする不動産会社も存在します。
https://lequio-wing.co.jp/media/ieuru-is-sceptical/
提示された査定額の高さだけで安易に判断するのではなく、なぜその価格になるのか、納得のいく根拠を丁寧に説明してくれる会社を選ぶことが重要です。
理由2-登録直後から始まるしつこい営業電話
イエウールに登録すると、多数の不動産会社から一斉に営業電話がかかってきます。
これは、各社が1件あたり約15,000円という決して安くない費用をかけてあなたの情報を得ているためです。
なんとか他社よりも先に連絡を取り、契約に繋げたいという思いが、しつこい電話営業の原因となっています。
口コミにもあるように、査定依頼のボタンを押した直後から、仕事中や夜間を問わず電話が鳴り止まないという状況に陥る可能性があります。
売却の意思が固まっていない段階で利用すると、この対応だけで疲弊してしまうことも少なくありません。
家の査定がすぐできる
https://lequio-wing.co.jp/media/ieuru-is-horrible/
イエウール
登録した瞬間から、不動産会社から着信ラッシュ!
迷惑にもほどがある。
すぐに査定は出ない上に電話が鳴り止まず非常に使えない!
キャンセルしても電話鳴る。#イエウールヤバい#不動産査定#迷惑サービス#気をつけて#個人情報が不安#後悔
イエウールを利用する際は、複数の会社から営業電話が来ることをあらかじめ覚悟しておく必要があります。
理由3-不動産会社による査定の質と成約率の低さ
不動産業界では、イエウール経由の案件は「成約率がかなり低い」というのが共通認識となっています。
これは、利用者が複数の会社を比較検討するため、1社あたりの成約につながる確率が自然と低くなるためです。
ある不動産会社の調査では、自社サイト経由の成約率が14%〜25%であるのに対し、イエウール経由の成約率はわずか2%でした。
また、ある宅建士が実際に利用した調査では、提示された査定額が信用できるレベルだったのは、大阪で4社中2社、栃木では4社中1社のみという結果も出ています。
| 問い合わせ元 | 成約率 |
|---|---|
| 自社サイト経由 | 14%~25% |
| イエウール経由 | 2% |
これは業界大多数の意見なんですが、イエウールは僕ら不動産会社の共通認識では「お問い合わせが多いが、お客さんとの成約率がほかの一括査定サイトに比べかなり低い」というものです。
https://lequio-wing.co.jp/media/ieuru-is-sceptical/
イエウールは多くの不動産会社と出会える便利なツールですが、査定の質や担当者の能力には大きなばらつきがあります。
そのため、どの会社を信頼するべきか、あなた自身で慎重に見極めることが求められるのです。
不動産売却で損しないための賢い使い方

イエウールの仕組みを理解した上で、ご自身の状況に合わせて活用することが重要です。
特に、物件の所在地によって最適な不動産会社の探し方が変わる点を押さえておきましょう。
| 状況 | 推奨される使い方 |
|---|---|
| 都市部の物件 | 三井のリハウスで正確な相場を把握後、イエウールで他社提案を比較 |
| 地方の物件 | イエウールで地元の不動産会社と接点を持ち、担当者の質を見極める |
このように、イエウールを唯一の頼りにするのではなく、信頼できる大手不動産会社と組み合わせたり、比較検討ツールとして割り切ったりすることで、不動産売却で後悔するリスクを減らせます。
都市部の物件は三井のリハウスで正確な相場を把握
あなたの物件がさいたま市のような都市部にある場合、まずは査定の正確性に定評がある大手不動産会社に相談するのが最も確実な方法です。
三井のリハウスのような大手は、長年の取引で蓄積された膨大な成約データに基づいた査定システムを持っています。
最初に信頼できる相場価格を把握しておくことで、イエウールで提示される様々な査定額が妥当かどうかを判断する「ものさし」が手に入ります。
イエウールを使う前に、まず三井のリハウスで基準となる査定額を知るという順番が、高値の査定額に惑わされないための賢いステップです。
地方の物件は地元の不動産会社探しに活用
親から相続した実家が地方にあるなど、大手不動産会社の支店がないエリアでは、イエウールが地元の優良な不動産会社を見つけるための有効な手段になります。
全国の宅地建物取引業者約13万社のうち、イエウールの提携社数は約2,500社ですが、地方の不動産会社のカバー率が高いという特徴があります。
自力で探すのが難しい地域密着型の会社と接点を持てる点は、大きな利点といえます。
地方の物件こそ、イエウールを使って複数の会社を比較検討する価値があります。
査定額の高さだけでなく担当者の説明を重視
イエウールを利用する際に最も注意すべきなのが、提示された査定額の高さだけで安易に不動産会社を決めないことです。
会社によっては契約を取りたいがために、相場より10%〜20%も高い査定額を提示してくるケースがあります。
なぜその査定額になったのか、具体的な根拠を論理的に説明できるか、あなたの質問に真摯に答えてくれるかなど、担当者の知識や人柄を重視して信頼できるパートナーを見極めましょう。
最終的に売却を任せるのは、金額のインパクトではなく、信頼できる「人」であるべきです。
イエウールは比較ツールと割り切る考え方
不動産売却で損をしないためには、イエウールを「複数の不動産会社の提案を手軽に集めるための比較ツール」と割り切る考え方が大切です。
ある宅建士が実際に利用した調査では、査定額が信用できるレベルだったのは大阪で4社中2社、栃木では4社中1社のみという結果でした。
このように、査定の質にはばらつきがあることを前提に利用する必要があります。
イエウールから得られる情報はあくまで参考の一つと捉え、最終的な判断は必ず三井のリハウスのような信頼できる査定額や、担当者との面談を通して総合的に行うべきです。
イエウールの利用に関する注意点

イエウールを安心して利用するためには、事前に知っておくべき点がいくつか存在します。
特に、売却の意思が固まっていない状態での安易な利用は避けることが、後々のトラブルを防ぐ上で最も大切です。
これらの注意点をあらかじめ把握しておくことで、イエウールをより効果的に活用できるようになります。
売却意思のない「査定のみ」の利用は避けるべき
「査定のみ」とは、不動産を売却する具体的な予定がないにもかかわらず、参考価格を知るためだけにサービスを利用することを指します。
不動産会社は、1件の査定依頼に対して約15,000円もの広告費をイエウールに支払っています。
これは売却に繋がることを期待した投資であるため、興味本位での利用は不動産会社に大きな負担をかけてしまいます。
イエウールはなんとなくという軽い気持ちで査定依頼ができるようになっていますが、僕等不動産会社は1回のお問合せだけで1万数千円を支払う仕組みです。当社も30件くらいお問合せがありましたが、媒介依頼が1件、売上金額が0円です。その為(中略)売主、不動産業者の両方に不満が生まれるサイトとなってしまっているのが現状です。
https://uruzun.jp/magazine/free-ride/
売却を真剣に検討している方向けのサービスであるため、購入意欲の低い申し込みは、しつこい営業電話を招く原因にもなります。
査定依頼のキャンセルは各不動産会社へ直接連絡
査定依頼を取り消すことは可能ですが、イエウールのサイト上で一度手続きをするだけで完結するわけではない点に注意が必要です。
送信されたあなたの物件情報は、すぐに複数の提携不動産会社へ共有されます。
そのため、キャンセルを希望する場合は、連絡があった不動産会社一社一社に対して、電話などで直接断りの連絡を入れる必要があります。
誤って情報を送信してしまった際は手間がかかりますが、各社へ誠実に対応することが、無用なトラブルを避けるために重要です。
個人情報が複数の提携会社へ提供される仕組みの理解
イエウールに入力した氏名や連絡先などの個人情報は、査定を行う複数の提携不動産会社に直接提供される仕組みです。
運営会社である株式会社Speeeは東証スタンダード市場に上場しており、個人情報の管理体制は信頼できます。
しかし、あなたの情報が最大6社の不動産会社に渡るというサービスモデルであることは、利用前に必ず理解しておくべきです。
この仕組みがあるからこそ、複数の会社から一斉に連絡が来ることになります。
物件の地域によっては査定できないケースも
イエウールの提携不動産会社数は全国に約2,500社ありますが、これは日本に存在する宅地建物取引業者(約13万社)のわずか1.9%程度に過ぎません。
特に地方では提携している不動産会社が少なく、人口1万人あたりの宅建業者数は、東京都の1.88件に対し、岩手県では0.52件と3倍以上の開きがあります。
| 分類 | 都道府県名 | 人口1万人あたりの宅建業者数 |
|---|---|---|
| 不動産会社が少ない県 | 岩手県 | 0.52 |
| 鳥取県 | 0.556 | |
| 青森県 | 0.558 | |
| 不動産会社が多い県 | 東京都 | 1.88 |
| 大阪府 | 1.572 | |
| 京都府 | 1.295 |
このため、お住まいの地域や物件の場所によっては、査定を依頼できる不動産会社が見つからないという結果になることもあります。
よくある質問(FAQ)

- なぜ査定を依頼しただけで、しつこい営業電話がかかってくるのですか?
-
イエウールは無料で利用できますが、その仕組み上、不動産会社は1件の査定情報に対して約15,000円の広告費を運営会社に支払っているとされます(ネット上の書き込みを分析した結果)。
不動産会社としては、費用をかけたからには契約に繋げたいと考えるため、他社に先んじて連絡を取ろうと熱心な営業電話がかかってくるのです。
この不動産会社同士の競争が、しつこいと感じるほどの電話に繋がる大きな理由です。
- イエウールに入力した個人情報は安全に管理されていますか?
-
はい、運営会社の株式会社Speee(スピー)は東証スタンダード市場に上場している企業であり、個人情報の管理体制は整っています。
ただし、サービスの仕組みとして、入力した個人情報はあなたが査定を依頼した複数の不動産会社へ共有されます。
この点を理解した上で利用することが大切です。
- 提示される査定額は信用できますか?高値査定の評判が気になります。
-
すべての査定額が正確とは限りません。
特に、他社との比較で目立とうとするあまり、実際に売れる見込みのない高値査定を提示してくる不動産会社も存在します。
評判だけに惑わされず、査定額の根拠を具体的に質問し、納得できる説明をしてくれる会社を選ぶことがデメリットを避けるための重要な注意点となります。
- 都市部と地方で、イエウールの使い方に違いはありますか?
-
はい、物件の所在地によって賢い使い方は異なります。
都市部の物件であれば、まず大手の不動産会社で正確な査定額を把握し、イエウールはあくまで比較材料として使うのがおすすめです。
一方、地方の物件の場合は、地域に根差した不動産会社を見つけるための有効な手段になります。
- 査定だけお願いして、売らないという選択は可能ですか?
-
査定後に売却をキャンセルすること自体は問題ありません。
しかし、イエウールは売却を真剣に検討している方向けのサービスです。
不動産会社は広告費用を負担しているため、売るつもりのない「査定のみ」の利用は避けるべきです。
おおよその価格を知りたい場合は、営業電話がこないAI査定サービスの利用を検討しましょう。
- イエウールの口コミで「不動産会社の成約率が低い」と聞くのは本当ですか?
-
はい、本当です。
不動産業界ではイエウール経由の案件は成約率が低いというのが共通認識で、ある調査では2%というデータもあります。
これは利用者が多くの不動産会社を比較検討する仕組みのため、1社あたりの成約に繋がる確率が低くなるからです。
成約率が低いからこそ、各社は契約を獲得するために熱心な営業活動を行います。
まとめ

イエウールが無料で使えるのは、あなたが支払うべき費用を不動産会社が広告費として負担しているからです。
この仕組みは複数の会社を手軽に比較できるメリットがある一方、契約を取りたい不動産会社間の競争が、相場とかけ離れた高値査定やしつこい営業電話につながるというデメリットも生み出しています。
- 無料の理由は不動産会社が支払う広告費
- 「高預かり」や営業電話は過当競争が原因
- 大手査定で相場を把握し、比較ツールとして活用
この記事で解説した仕組みと賢い使い方を参考に、まずは信頼性の高い大手不動産会社で、ご自身の物件の正確な価値を把握することから始めてください。
この記事の監修・構成
立石秀彦(宅地建物取引士)
アップライト合同会社代表。不動産実務と不動産SEOの経験をもとに、本サイトではテーマ設計、検索意図の整理、見出し構成の作成、内容確認を担当しています。記事制作にはAIを活用していますが、公開前に監修者が全体構成を確認し、論点の過不足や表現の妥当性をチェックしています。

